最終更新:2024日6月25日
コンタクトレンズメーカーは、レンズが処方どおりに適切な形状と厚さであることを超音波厚さ計で確認できます。あなたが着けているコンタクトレンズにも、超音波厚さ計が貢献しているかもしれません。
ソフトコンタクトレンズが1970年代に導入された直後、当社はソフトレンズの厚さと曲率半径を迅速かつ確実に測定する先駆的な超音波システムを開発しました。この専門システムの現在のバージョンは、世界の主要コンタクトレンズメーカーに採用されています。
ソフトコンタクトレンズの製造方法
ほとんどのソフトコンタクトレンズは、特殊ポリマー(液体から固体に、そして柔らかく強いゲル状に変化)を使用した多段階プロセスで製造されています。
第一段階では、液状のポリマーを鋳型に流し入れます。鋳型によって、ベースカーブと厚みが決定されます。次に、紫外線をあてるか、冷却することにより、ポリマーを硬化させます。最後に、硬いレンズを温かい食塩水に浸します。ポリマーは水分を吸収して、柔らかくなり、最終的な形状になります。一部の特殊なレンズでは、円盤状の硬いポリマーを旋盤で機械加工してから、同じ浸漬プロセスで柔らかくすることで、個別に形成するものもあります。
メーカーは、製品の統計的標本を使用して、レンズの厚さと曲率半径を検証しなければなりません。これは機械的なツールでは困難です。レンズは柔らかくしなやかで、触れると歪むからです。ここで超音波試験の出番です。
コンタクトレンズ厚さの非接触超音波試験
当社が考案した解決策は、非接触超音波試験です。食塩水で満たした治具にレンズをセットし、鋭く集光された音波ビームを発生する超音波探触子の中心に置きます。39DL PLUS™精密厚さ計は、レンズの両面からのエコーを検出して、その時間間隔を測定し、プログラムされた音速を使用して、+/- 0.01 mmの精度でレンズの厚さを計算します。
同時に、レンズの基準膜と基底との距離(矢状高さと呼ばれる長さ)を測定し、単純な数式を使ってレンズの曲率半径を計算します。
このプロセスの詳細については、当社のアプリケーションノート「ソフトコンタクトレンズのベースカーブと厚さの測定」を参照してください。これは、当社の超音波厚さ計がお客様の製造品質の維持に貢献できるもう1つの方法です。