画質を犠牲にしない簡単操作
非常に高度なイメージングも、今ではスマートフォンやタブレットを扱うように簡単に行うことができます。工業的QA/QC管理ラボ専用に設計された最新のデジタル顕微鏡を使用すると、より多くのチームメンバーが高度なイメージング作業を行えるようになるだけでなく、QCプロセスの強化にも有効です。
デジタルマイクロスコープは、従来の顕微鏡が持つ観察力と最新のデジタル技術を融合させることで、画質を犠牲にすることのない、新しいレベルの簡素化を実現しています。経験の浅いオペレーターでさえ、すぐに顕微鏡操作を習得し、非常に優れた成果を上げることができるのです。
高性能、高効率
デジタルマイクロスコープを使うことで接眼レンズから解放され、オペレーターの快適さが大きく向上します。画面表示の使用により便利なグループアクセスを利用でき、結果をすぐに共有できるようになります。
様々な要求を満たす
デジタルマイクロスコープ鏡は、電子部品、回路基板、建築材料、半導体、医療機器、電磁波シールド用コンポーネントの観察、測定、分析に最適で、要求に適う用途は他にも数多くあります。
デジタルマイクロスコープの恩恵が顕著な使用例のいくつかを紹介します。
圧力センサー:圧着端子の検査
圧着端子には影ができるため、標準的な光学顕微鏡でくぼみを観察するのは困難です(図1A)。これは、圧着端子の傾斜面に光線が当たることが原因です。
図1A:オリンパスDSX500デジタルマイクロスコープ、1xズーム、MIX観察、EFI |
デジタルマイクロスコープであれば2つの光線を使用して十分な落射光をセンサーに届けることができるため、MIXコントラストによる理想的な観察条件が得られます(図1B)。
図1B:オリンパスDSX500デジタルマイクロスコープ、1xズーム、MIX観察、EFI |
多層回路基板:内層回路の観察
従来の顕微鏡でこの検査を行っても、表面にある反射率の高いパターンによって回路基板の内層パターン(図2A)を撮影できないことがよくあります。
図2A:オリンパスDSX100デジタルマイクロスコープ、2xズーム、正立観察、HDR |
デジタルマイクロスコープを使用すると、露出時間が異なる複数の画像を結合するHDR観察によりライブ画像を表示することができます(図2B)。これにより、明るい部分と暗い部分を同時に観察することが可能になります。
図2B:オリンパスDSX100デジタルマイクロスコープ、2xズーム、正立観察、HDR |
脱炭素構造:テクスチャー変化の観察
ここに紹介するサンプルは、標準的な倒立顕微鏡では同時に明確な観察ができない、白色の脱炭素部分と内側の暗色部分を表面に呈しています(図3A)。
図3A:オリンパスDSX500iデジタルマイクロスコープ、3xズーム、明視野観察、Fine HDR、EFI |
デジタルマイクロスコープを使用すると、異なる露出で画像を生成することによってコントラストを高めた画像を取得できるため、脱炭素構造と内部構造を両方とも同時にはっきりと観察することができます(図3B)。
図3B:オリンパスDSX500iデジタルマイクロスコープ、3xズーム、明視野観察、Fine HDR、EFI |
歯科用ツール外観の確認
これまで、歯科用ツールの観察および検査はサンプルの位置を頻繁に変えながら行われていました。デジタルマイクロスコープを使えば、異なる平面上にあるサンプルでさえ容易に検査できるようになります(図4)。
図4:オリンパスDSX100デジタルマイクロスコープ、6倍速ズーム、正立観察、HDR、EFI |
デジタルマイクロスコープを使用すると、異なる焦点位置で得られた画像を結合することによりサンプルの鮮明な画像が得られます(図5)。
図5:オリンパスDSX100デジタルマイクロスコープ、10xズーム、正立観察、HDR、EFI |