試料の色、表面の傷・欠陥や表面凹凸を鮮明に可視化
当社のUIS2対物レンズは試料の色、表面の傷・欠陥や表面凸凹を鮮明に可視化でき、お客様の業務を効率化するため、当社のBX53Mなどのシステム顕微鏡で最重要な部分となっています。さらに、このUIS2対物レンズは、エビデント以外で設計される数多くの装置にも組み込まれています。
その一例が日本分光社のラマン分光光度計です。日本分光社は、昭和33年の創立以来、一貫して光分析機器を開発・製造・販売し、分析サービスも展開しているグローバル企業です。日本分光社には当社の工業用、生物用の幅広いタイプのUIS対物レンズを各種ラマン分光光度計に採用いただいております。
例えば、UIS2対物レンズが組み込まれた同社のレーザラマン分光光度計NRS4500/5500/7500(図1)は、高性能かつ高精度に正確なラマン測定ができ、定性分析だけでなく、イメージング測定及び解析から詳細な成分分布の評価ができます。
UIS2対物レンズの無限遠補正光学系の場合、複数の対物レンズを搭載する装置の光学設計がしやすい点を特に高く評価頂いており、日本分光社のRamanシステム課の井上勉氏はUIS2対物レンズ(図2)が同社の装置設計にどのようなメリットをもたらしているか説明してくださいました。
「オリンパス製対物レンズは、無限遠補正光学系で設計されています(図3)。レボルバーで対物レンズを切り換えても、レーザースポットの焦点位置が保たれます。偏光子や波長板などの光学素子を光路中に入れても、レーザースポットの位置ズレが生じません。そのため、光学観察からラマン測定に切り換えても、狙った位置の測定が可能になります。」
図3.無限遠光学系のメリットを示す図
協業によって分析機ビジネスを発展させる
井上氏はエビデントとの今後について期待を寄せてくださいました。
「お客様の要望は、分析だけでなく、観察用途に関するものが年々増えています。顕微鏡の明視野、暗視野、偏光、微分干渉などの観察方法は、分析の位置決めには欠かせないものになっていて、試料の詳細な解析には、ラマンスペクトルだけでなく、正確なサイズ、形状、色、蛍光成分などの各種情報の紐づけが重要となります。エビデントさんには、観察の悩みで相談することが多く、追加ユニットやカスタマイズなど幅広い形でのソリューション提案を頂いて、大変満足しております。お互いの開発拠点が徒歩圏の近さという利点もありまして、エビデントさんとは今後もより協業関係を深めていきたいと思っております。」
装置設計に組み込む高品質な光学コンポーネントについてもっとお知りになりたい方は、https://www.olympus-lifescience.com/oem-components/をご覧ください。
日本分光社についてのより詳しい情報については、www.jasco.co.jp/jpn/product/Raman/index.htmlをご覧ください。
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