エンコードフェーズドアレイ(PA)超音波データの収集に、当社のOmniScan™ X3シリーズのように高度な探傷器を使用するのは、いくつか利点があります。正確な寸法を示すデータビューを使用して、欠陥の寸法を測定できます。この寸法を使用してサービスに適した計算を実行できるので、資産所有者は操作上の安全性とユーザー操作の必要性に関して、重要な決定を確実に行えます。
エンコードPAデータの収集に必要な機器は、携帯性と手頃さを増しています。探傷器、スキャナー、プローブ、エンコーダーを正しく組み合わせれば、さまざまな用途への対処と、より価値の高いデータの収集が可能になります。ただし、スキャン技術のあらゆる進歩にもかかわらず、多くのスキャナーは携帯性に難があります。
自動スキャナーと半自動スキャナーの課題
自動スキャナーと半自動スキャナーは、一般に高いスループットと複雑な用途への対応力がありますが、手元での作業には適さない場合があります。よりシンプルなセットアップが望ましい理由は以下の3つです。
- サイズ−検査対象の場所や溶接部が限られたスペースにある場合、スキャナーがフィットしない場合があります。
- 構成−スキャナーのデザインや形状によって、コンポーネントへの設置が阻まれる場合があります。
- 複雑さや扱いにくさ−スキャナーが重い、かさばる、設置しづらいといったことが、使いにくさにつながる場合があります。
スキャナーがなければ、検査員は手動スキャンを選び、データのエンコードを諦めるかもしれません。適切な機器を確実に持っていれば、エンコードされていないデータを手に作業から戻るのを防げます。
いつでもエンコードされたデータを収集
作業現場では、手元の機器を使って何とかするしかありません。準備万端とは、幅広いコンポーネントサイズ、タイプ、材料に対応し、さまざまな環境に適応する多用途なスキャンツールがあることを意味します。
このようなレベルの即応性と適応性をかなえるには、PA検査ツールキットに以下の3つのスキャンツールとエンコードツールを追加することを検討してください。
1. ワイヤーエンコーダー
狭い場所にいる場合、合理的な1ワイヤー設計のワイヤーエンコーダーで苦境から抜け出せます。単純に引っ張る動作は簡単で、1軸エンコードフェーズドアレイスキャンを容易に実行できます。
多用途性と操作性に優れた機能は以下のとおりです。
- 2つの取り付けベース(磁気タイプと吸盤タイプ)により、強磁性面と非磁性面のどちらにも簡単に取り付けられる。
- 設置面積が小さいため、限られたスペースでもフィットする。
- 携帯性に優れ、運搬用に梱包するときに最小限のスペースしか必要ないため、予備としていつも持ち運べる。
- 配置システムのおかげで誤りが最小限になり、ずれによるエラーのリスクがなくなるほか、簡単な引っ張る操作のおかげでプローブの正確な操作に集中できる。
2. ユニバーサルホルダー
ユニバーサルホルダーは、工具を使わず最大3方向にワイヤーエンコーダーまたはMini-Wheel™エンコーダーを装着でき、ほとんどのフェーズドアレイ(PA)ウエッジとプローブの組み合わせに対応します。セットアップの適応力を即時に高める、簡単で経済的な手段です。
ユニバーサルホルダーを検査機器に追加すれば、さまざまな試験体の形状やサイズに対応する構成を作成できます。エンコード検査に使用可能なプローブとウエッジのタイプも拡張できるので、多用途性が高まります。ウエッジを使用できない場合は、フェーズドアレイプローブに直接取り付けて、接触検査を行うことができます。
3. Mini-Wheel™エンコーダー
既に多用途性を評価されているMini-Wheel™エンコーダーは、十分な試行を重ねたスキャンツールです。堅牢・コンパクト設計であるほか、150°Cまでの非磁性面に適したゴム製ホイールと、強磁性面への密着に適した磁気ホイールを用意しています。
Mini-Wheelエンコーダーは、以下のような特定の検査要件に合わせて、さまざまな構成で使用できます。 |
準備万端でエンコードデータの妨げを克服
まとめると、これらの3つのツールに共通する重要な利点は以下のとおりです:
- コンパクトさ
- 多用途性
- 簡便性
どれも持ち運びや操作が簡単なので、検査員へのストレスや負担を増やさずに標準検査機器に追加できます。比較的低い投資ながら、得られる安心感を考えれば非常に価値があります。
次に現場で難しい検査に立ち向かう前に手を打ちましょう。お近くのEvident販売代理店に連絡して、ここに紹介した機器をはじめ、スキャンおよびエンコードソリューションについてご相談ください。
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