試料に対し、対物レンズの外側から、リング状の照明光を直接観察光学系に入らないように斜めに照明し、散乱光・回析光を観察します。この観察法を用いることにより、光学顕微鏡の解像限界よりも小さな8nmレベルのキズや欠陥の存在も認識できます。N.A.1.4の対物レンズを用いた明視野観察での分解能は0.24μm(波長550nmのとき)なので、暗視野観察では通常照明観察の約1/30の検出ができることになります。 落射暗視野観察は、描き図にあるように、照明光学系内に設置されたリング絞りによって輪帯状になった照明光束が穴あきミラーを介して対物レンズの外周部にあるリング状集光レンズ(または、穴あき反射ミラー)を経て、対物レンズより大きなN.A.で標本を照明します。したがって、ハーフミラーと穴あきミラーの切り換え機構がついた明暗視野用落射照明ユニットと外周部にリング状の照明光路がある明暗視野用対物レンズが必要となります。
明視野観察では見えにくい、ウエハ・ガラスなど鏡面試料のキズ、微小段差を目立たせて観察する事ができます。
暗視野観察法の光学構成 落射(反射)型