自転車フレームの素材は、鉄鋼、アルミニウム、クロモリ、複合材など各種あります。走りに出掛ければ、フレームはさまざまな原因で損傷を受ける可能性があります。例えば、自転車の酷使、衝突事故、あるいは車のラックから落下するケースもあります。アルミニウム、鉄鋼、クロモリなどの導電材料でできた自転車フレームの場合、渦流探傷法で表面の亀裂を検出できます。
ロードバイクやマウンテンバイクなどのサイクリング人気が高まるにつれて、フレームの不具合が頻繁に起こるようになっています。自転車フレームの不具合によって、高額な修理が必要になったり、場合によっては乗り手が衝突して大けがを負ったりするおそれがあります。今のところ、フレームの不具合を予測する現実的な方法はありません。パーツが塗装されているため、目視検査は正確ではありません。フレームの亀裂のように見えるものが塗装の亀裂にすぎない場合もあれば、本当の亀裂が塗装の下に隠れている場合もあります。
自転車フレームの亀裂部分
塗装をはがさずに亀裂を検出する唯一の非破壊検査(NDT)法は、渦流探傷法です。これはとても簡単に実施できます。塗装の有無にかかわらず、渦流探傷法では表面亀裂を検出できます。基本的なNORTEC™
600渦流探傷器と標準ペンシルプローブ(50~500
kHz)を使用して、複雑な形状や溶接部であっても、金属製フレームの表面亀裂を簡単に検出することができます。
NORTEC 600渦流探傷器を使用した自転車フレームの亀裂部分の渦流スキャン。
渦流探傷用のペンシルプローブ例
予防こそがカギです。フレームの不具合が起こる前に亀裂を検出できれば、乗り手の安全が向上します。それ以外のパーツの損傷を防げる可能性があるため、お金の節約にもなります。NORTEC 600探傷器と標準ペンシルプローブは、自転車フレームの検査にとって簡単で手頃なソリューションといえます。