イントロダクション
本稿ではヘリコプターの整備における、メインローターの内視鏡検査の作業環境に関する課題と解決策について述べます。
検査の対象/目的
メインローターの根元部分に位置するストラップパックに、傷や割れが無いかを工業用内視鏡で検査します。
チャレンジ
ヘリコプターのメインローターは機体の頂上部にあるため、そこにアクセスするために、足場や開かれたエンジンカバーの上部に乗り作業を行ないます。その足場はスペースが限られているため、検査機材は手で持つ、もしくは機体上部の空いているスペースに置くこともありますが、ヘリコプターの機種によっては置くスペースが無いことがあります。
このような場合、重過ぎる機材は長時間保持することが困難であり、大き過ぎる機材は狭い足場の環境では置くことができず、床においた時に操作ができないような機材では、検査に支障が出る場合があります。
足場の上での作業
ソリューション
オリンパスの工業用内視鏡IPLEX G Liteは片手で操作することをコンセプトにした製品であり、検査機器を置く台が無いような狭い環境でも確実な内視鏡検査を行うことができます。
IPLEX G Lite
- 片手で長時間持ち続けられます
IPLEX G Liteの操作部は軽量かつ重量バランスの最適化により体感重量の低減を実現しています。 更に様々な大きさの手でも握りやすい形状と滑り止め加工を施したグリップ、片手での保持を安定させて疲労を低減するハンドストラップを供え、長時間ストレス無く、片手で持ち続けることが可能です。 また、右手でも左手でも操作が可能な左右対称設計となっています。 - 片手で全ての操作を行なえます
画像の記録・再生、内視鏡先端部の湾曲操作、その他のメニュー操作など、全ての操作を片手で行うことができる操作系を備えています。 例えば、湾曲を掛けながら固定し、画像撮影、そして湾曲の解除を行なうという一連の流れを、操作部を持ち替えることなく片手で円滑に行なうことができます。 これにより、もう一方の手はいつでも自由に使うことが可能です。 - 挿入部以外のケーブルがありません
操作部とモニターが一体型で、バッテリー駆動により電源ケーブルを不要とすることで、挿入部以外のケーブルが無いシステムとなり、狭所でも取り回しに優れています。
結論
オリンパスの工業用内視鏡IPLEX G Liteは、誰にでも容易に片手で操作できる仕様を備えており、狭所でのメインローター検査においても正確な内視鏡検査を行うことができます。
このアプリケーションを実現する商品の特長
- 右手でも左手でも片手で持ちやすい設計の操作部
- 片手で全ての操作が行える操作系
- 挿入部以外のケーブルが無い取り回しの良いシステム