車載用ギア
アプリケーション
近年環境に対する意識の向上によって、自動車への排気ガス規制がグローバルなトレンドとなっています。それによって、電気自動車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車などのいわゆる「エコカー」が急速に普及しています。(国によってエコカーの定義が違い、ハイブリッド車をエコカーと認めない国もありますが、ここではエコカーに含めて記述します)。
エコカーは二酸化炭素の排出がない、またはガソリン車に比べて少量であることが特徴とされています。しかし、もう1つの特徴に「走行音」が小さいという点が挙げられます。ガソリン車はエンジンのピストン運動の音をはじめとした大きな駆動音が発生します。
しかし、エコカーは基本的にモーターの回転で駆動するため、走行音はエンジン車に比較して格段に小さくなっています。走行音が小さいと自動車の接近に気が付きにくいという意見もありますが、総体的に機能アップとして捉えられています。モーターの回転音はエンジンに比べて小さくなりましたが、駆動ユニットをはじめとした各ユニットに使用されているギアのかみ合う音を乗車している人がうるさいと感じるケースも発生しています。そのため、エコカーに使用されるギアには静音を要求されるようになっています。ギアの低音化にはいくつか方法がありますが、歯の粗さを小さくする方法も一般的に行われています。 エコカーのギアでは、従来以上に歯の面粗さを小さくする必要が生じる可能性が高くなります。
オリンパスのソリューション
オリンパス3D測定レーザー顕微鏡による粗さ測定
商品の特徴
① LEXTは直径0.4umのレーザー光でサンプル表面をスキャンしてデータを取得します。粗さが従来より小さくなり、触針式表面粗さ測定器では測定が困難なエコカー用ギアの歯の粗さでも測定することが可能です。
② 粗さを線でとらえるのではなく面で測定するため、触針式表面粗さ測定器では取得できないカラー画像、レーザー画像、3D形状データを一度に得られるため、ギア歯の粗さの解析の幅が格段に広がります。
③ 各種データを平面方向に貼り合わせる機能があるため、広い範囲のデータを素早く、高精度に測定することができます。
画像
ギア歯の歯面粗さ測定事例(レプリカによる 対物レンズ100X 光学ズーム3X)