レーザー顕微鏡による微細形状測定
1. アプリケーション
私達の身の回りには半導体や電子部品などに使用される電子機器、その他素材などの様々な製造工程の中で、または基礎研究の段階で使われる材料に透明体素材は多く使われています。ガラスなどの基板上に透明膜を塗布し、基板上からの高さ(段差)を測定するニーズはよくあります。また、塗膜の厚みがその後の製品の性能、機能性に大きく影響することから、塗布後にどれくらいの厚みの膜が付いたか、その結果を成膜工程にフィードバックすることは重要です。
透明素材の表面形状を評価しようとする時、光学顕微鏡ではピントが合わせづらく正しく認識ができません。また、導電性のない素材であれば電子顕微鏡はそのままでは観察は難しく、表面に予め金属を蒸着する必要があります。さらに、接触式段差計であればスタイラスによる膜の表面へのダメージが懸念されます。
2. オリンパスのソリューション
3D測定レーザー顕微鏡LEXTなら、共焦点光学系によりピントの合った反射光のみを抽出でき、高感度ディテクターにより元々反射の低い透明膜表面の反射でも捉えることができます。そして何より、レーザー光を使用しているので、非接触でサンプルにダメージを与えることなく信頼性の高い表面形状測定が可能です。
画像
① 一層の透明膜:段差7.095μm
② 二層の透明膜:段差28.819μm
③ 三層の透明膜:段差36.739μm