ベアリングボール
アプリケーション
ベアリングは機械内で摺動する部品間の摩擦を最小限に抑えることが基本的な機能です。そのため、ベアリングに使用されるベアリングボールは摩擦抵抗を最小限に抑えるため、形状は真球により近く、表面は鏡面状に研磨されます。ベアリングボールの表面の粗さレベルはベアリングの性能を決定する1つの大きな基準となります。このような事情から、ベアリングボールの表面粗さはベアリングメーカーにとって、品質上重要な管理項目となります。
従来ベアリングボールの表面粗さ測定は、タッチプローブと呼ばれる接触針が表面をトレースして行う方法が一般的でした。しかし、ベアリングを使用する機械の小型化が進むと、極少ベアリングボールも多様な場面で使用されるようになりました。このような微小なボールの表面粗さを、従来の機種で測定するには困難なケースも出てきています。
オリンパスのソリューション
オリンパス3D測定レーザー顕微鏡LEXTによる表面粗さ計測
商品の特徴
①オリンパスLEXTは直径0.4umのレーザー光でサンプルをスキャンしてデータを取得します。したがって、接触式の粗さ測定装置では測定箇所を特定することが困難な極小サンプルでも任意のエリアの粗さを測定することが可能です。
②オリンパスLEXTは使用するレーザーの波長405nmに適応し、収差を極限まで抑えた専用対物レンズをラインアップしました。どの倍率の対物レンズを選択されても最適なデータを取得することが可能です。
③オリンパスLEXTは、粗さを線でなく、面でデータ取得します。したがって、線粗さの情報に比べて圧倒的に多くの情報量を得ることができます。例えば、ベアリングボールの表面に微小な突起やキズがあっても、線粗さ測定の場合、それを見逃してしまう危険性もあります。しかし、オリンパスLEXTは面でデータを取得していますので、そのような1ポイントにおける異常も見逃すことはありません。
④急峻な面に対してもノイズが入ることなく、正確にデータが取得できます。したがって、ベアリングボールのようなエッジが球状なサンプルであっても問題なく粗さの測定が可能です。
⑤オリンパスLEXTの測定結果は、国家標準につながるトレーサビリティ体系に準拠しています。さらに、納品時の校正と最終調整は、実際に使用される環境で行いますので測定器として安心してお使いいただけます。
⑥粗さを数値データとして取得するだけでなく、カラー画像、レーザー画像、高さ画像という3種類の画像データも同時に取得し表示しますので、測定者は数値データを画像としての質感で確認することができます。
50X対物レンズによる3D画像
ベアリングボール表面粗さ測定事例