優れた検出感度で炭素鋼中のクロム(Cr)測定を実現するDELTA 炭素鋼管に少量のクロム(Cr)が含まれる場合、FAC(流れ加速型腐食)による減肉速度を大幅に低下させることが知られています。したがって、炭素鋼に含まれる低濃度のCrを高精度で測定することは、鋼管の耐用年数を予測する上で極めて重要です。一般に、Crは、残留トランプ元素として0~0.25%の範囲で炭素鋼中に存在しています。FACを予測するために監視されるCr濃度の下限値は、約0.04%(400ppm)です。最新のハンドヘルド蛍光X線分析計であるDELTA Premiumは、高い精度と、優れた検出感度で、Crやその他の金属元素を測定します。Crの検出限界は、合金では0.004%(40ppm)で、炭素鋼のFAC検査では0.01%(100ppm)と十分な性能を持っています。ハンドヘルド蛍光X線分析計は非破壊検査の手法用いておりますが、使用中の鋼管および表面が酸化した鋼管に含まれる低濃度Crの分析を正確に行うには、測定前に表面物質を除去することが必要となる場合があります。表面物質の除去には、アルミニウム製研磨ディスクを備えた携帯型アングルグラインダーを推奨します。 |
微量Crを含む炭素綱の標準試料の認証濃度と、ハンドヘルド蛍光X線分析計DELTA Premiumによる測定値との比較
標準 | 含有Cr(%) | ハンドヘルド蛍光X線分析計によるCrの測定値(%) | ハンドヘルド蛍光X線分析計のCrの測定誤差+/-(%) |
IARM 229A | 0.015 | 0.015 | 0.002 |
IARM 28E | 0.079 | 0.080 | 0.005 |
IARM 33D | 0.139 | 0.139 | 0.006 |
IARM 35F | 1.160 | 1.210 | 0.006 |
DELTA Premiumによる分析時間:120秒(X線ビーム1);30秒(X線ビーム2)
加速型腐食の予測に最適な、優れた確度と検出感度電力業界では、FACの測定だけでなく、スタートアップ、シャットダウン、日常のメンテナンス、トラブル・シューティングにもハンドヘルド蛍光X線分析計を利用しています。旧式でサポートもされていない信頼できない機器は使用できません。また、技術の進歩に遅れをとることも許されません。ハンドヘルド蛍光X線分析計の分析機能は向上し続けており、新しい機能が登場する度に、効率的かつ効果的な操作ができるようになっています。ご利用中のハンドヘルド蛍光X線分析計を、ぜひDELTAにアップグレードしてください。DELTAは革新的な機能を搭載し、業界最高のサービスとサポートが提供される、最新のハンドヘルド蛍光X線分析計です。 |
金属・合金向けハンドヘルド蛍光X線分析計
鉄および鋼 | 非鉄金属 | 鉄屑およびリサイクル綱 |
鉄、鋼は、最も広く使用されている金属・合金です。軽金属、非鉄金属、新たに開発された新種の合金も広く利用されていますが、鉄と鋼は、産業機器および建造物の基本的な原材料とされています。鋼は地球から採掘される鉱石から生産されますが、世界中で最もリサイクルされる物質の1つです。金属および合金は、鉱石から、リサイクル材料、最終製品まで、社会生活には不可欠で、これらの消費量は開発や経済発展の主要な指標としてよく使われます。 |
金属合金のアプリケーションで要求される正確で迅速な測定を実現オリンパスDELTAシリーズは、正確で迅速な測定に貢献します。この蛍光X線分析計は、金属合金の取引または使用に関係するすべてのアプリケーションに不可欠なツールです。25種類を超える元素を数秒で非破壊測定できます。また、ダライ粉、削り屑、金属棒、金属線、小物部品、構成部品、大物素材、大規模構造物などの非破壊分析を、すべて直接行うことができます。金属合金の入手、製造、使用、販売の方法は、金属合金をどのように測定するかで決まります。より高い価値、回収率、品質、適合性、保守および安全を目的に、純度、化学的成分、等級IDなどを確認する場合、この蛍光X線分析計DELTAは直ちに分析結果を提供し、迅速に対処することができます。今すぐに、ワンランク上の金属合金検査を実施してください。 |