地質調査へのハンドヘルド蛍光X線分析計の応用 - 露出した岩体や土壌、堆積物の地質調査

オリンパスのハンドヘルド蛍光X線(XRF)分析計は、土壌や岩石、鉱物の多元素分析に必要な高品位の地質学データをリアルタイムで提供することができます。XRF技術における近年の大きな進歩により、測定可能な元素数 と検出限界が大幅に改善され、分析時間も著しく短縮されてい ます。

利点：

• 広範囲のエリアを短時間でカバーできるため、サンプリング密度が向上し、迅速な意思決定に繋がります。
• 異常データをその場で判別できます。その場で外挿／内挿 データの必要性を判断できるため、現場での生産性が高まります。
• XRF を用いたスクリーニングにより、ラボ分析用のサンプル を選別でき、分析予算を効果的に使用することができます。
• 豊富なXRF情報に基づいた現場での意思決定は、掘削予算の最適化につながります。
• GPS、GIS情報との一体化により、迅速にマッピングなどの視覚化が可能です。

投資の回収

現在では、ハンドヘルド蛍光X線分析計はエリアマッピングや土壌調査、特に卑金属や金(Au)の探査プロジェクトにおいて有効なツールになっています。適切な条件下においては大幅な経費を削減できることも分かってきています。オーストラリア証券取引所(ASX)上場企業の見積もりでは、3年間で275万豪ドルの節約が可能とも言われています。この見積もりは、3年間で10万の試料を試験するプロジェクトにおいて、全試料をラボで評価する場合の費用と、3台のハンドヘルド蛍光X線分析計をメインツールとして分析を行う場合の費用とを比較したものです。ここに示すマッピンググラフは、従来の方法で試料を採取・準備し、ラボへ発送した場合と、蛍光X線を用いて現場で自然のままの状態で直接測定した場合のサンプル密度の違いを示したものです。これらの画像から、ハンドヘルド蛍光X線分析計の場合、XRFデータとGIS、GPSデータを組み合わせ、掘削ターゲットを迅速に特定し、プロジェクトを予定通りに進めるためにスムーズに調査掘削プログラムを開始できている、ということが読み取れます。

オリンパスIMGとその活動内容

2008年、米国のオリンパスでは独自のInternational Mining Group (IMG)を発足させました。このチームは、XRFとXRD技術の地球化学への応用に焦点を合わせて活動する、経験豊富な地質化学者の集まりです。IMGは地質学における革新とXRFの最善の産業応用に取り組み、お客様のプロジェクトに役立つ貴重な地球化学・鉱物学的情報を提供できるよう、さまざまな方法の開発をサポートしています。

オリンパスでは、これまでの豊富な経験を活かし、各地でお客様へのサポート体制を充実させています。