世界中の工場で、精密な設計部品の品質保証(QA)や品質管理(QC)に厚さ測定は欠かせません。このデータを使うことで、工場の製造工程をモニタリングして更新し、一貫性の改善とスクラップの削減が可能になります。厚さ測定は、製造後の完成品形状のチェックのほか、分解修理時の修理品検査で行われます。
しかし、厚さ測定は時間がかかるため、多くの製造・分解修理ラインですぐにボトルネックになるおそれがあります。言うまでもなく、大量のデータを人の手で記録するのはヒューマンエラーを生みやすく、データの信頼性に影響します。さらに、こうした繰り返しの作業は、オペレーターが付加価値のある作業に集中する時間が少なく、全体の効率が低下することを意味します。
では、厚さ測定ワークフローを最適化するにはどうすればよいでしょうか。2つの方法があります。
1. 厚さデータをデジタル化する。
効率を維持するには、工場ワークフローの検査データをデジタル化するように設計された、精密厚さ計とソリューションを使用します。
例えば、38DL PLUS™超音波厚さ計は、オプションの38-Link™ワイヤレスアダプターと組み合わせることができます。厚さ計のボタンを押せば、無線LANまたはBluetooth®経由でコンピューターやOlympus Scientific Cloud™(OSC)に測定値を送信できます。その結果、データの収集とログの簡素化、効率性、信頼性が高まり、工場ワークフローの最適化がかないます。
38-Linkワイヤレスアダプター付きの38DL PLUS超音波厚さ計
当社では、データ転送や検査レポート作成などのワークフローを最適化するカスタムソフトウェアも、お客様と密接に連携して作り上げています。レポート作成に数分もかからず、数秒で済み、データを工場の現行システムに自動的に転送できます。
例として、当社のアジア太平洋(APAC)テクノロジーセンターと協力したアジア圏のあるお客様は、厚さ測定データを自社の生産実行システム(MES)に自動的に記録するソフトウェアを共同製作しました。Magna-Mike™ 8600厚さ計のデータは、以前は記録と入力を人の手で行っていたため、カスタムソリューションを取り入れたことで生産性が大きく向上し、データ記録の誤りがなくなりました。
Magna-Mike 8600厚さ計でプラスチックパッケージの厚さを測定すると、カスタムソフトウェアによってデータが自動的に生産実行システムに記録されます
当社の自動記録ソフトウェアのデモンストレーションや、お客様固有の工場要件のご相談については、お気軽にお問い合わせください。
2. 厚さ測定を自動化する。
ワークフローを改善するもう1つの方法は、自動厚さ測定です。厚さ測定は繰り返し行う作業であるため、費用対効果の高いロボットで自動化すれば、生産性と効率が向上します。当社では、お客様の要件に沿って自動厚さ測定ソリューションを共同設計できます。検査に関するご要望をお知らせいただければ、専門スタッフが対応します。
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カタログ:38DL PLUS厚さ計用38-Link™ワイヤレスアダプター
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