経験の浅いオペレーターでも工業用清浄度検査が楽になる7つの機能

作者 Dr. Christina Hesseling - 2020年 7月 01日

製品の信頼性と品質保証への需要は高く、製造業者は信頼性の高い清浄度データを迅速に取得するようプレッシャーを受けています。しかし、適切な機器がなければ、工業用清浄度検査の実施は難しくなります。経験の浅いオペレーターであればなおさらです。

工業用清浄度検査の課題を理解し、OLYMPUS CIX100コンタミネーション解析システムがそれらの解決にどのように役立つかを見ていきましょう。

工業用清浄度検査の課題

工業用清浄度検査の実行が難しい理由はいくつもあります。例えば、検査中の定期的な結果のチェック、同時に複数の粒子の観察、各種規格に基づく結果の修正などがユーザーに課せられます。

これらすべてのことをできる限り早く行う必要があり、ときには製造工程中の場合もあります。言うまでもなく、結果は業界や企業の規格に準拠した形式で迅速に共有するとともに、後で参照できるようただちに保管する必要もあります。

OLYMPUS CIX100は、このような課題を直感的なワークフローで解決するターンキーソリューションです。あらゆる経験度のユーザーが、業界および企業の規格を満たす工業用清浄度データを、迅速かつ簡単に取得、処理、文書化することができます。

清浄度検査を容易にするために、このシステムに備えられている機能の一部を紹介します。

ワークフローガイド付きで整然としたユーザーインターフェース
まず最初に、OLYMPUS CIX100システムには、粒子解析ワークフローが容易になるようにきちんと整ったユーザーインターフェースが備わっています。このインターフェースは検査プロセス全体を簡単な3つのステップ、「標本を検査」「結果の確認」「レポートの作成」に沿ってガイドします。
インターフェースのボタンは大きいので、マウスでクリックする場合も画面をタッチする場合も楽に操作でき、スマートフォンを使用するのと同じくらいワークフローが簡単になります。詳細情報は、ヘルプボタンをワンクリックすればいつでも表示できます。
ボタンが大きくクリックしやすい直感的なユーザーインターフェース
校正と構成を実行済みのシステム
CIX100システムは、校正と構成が事前に行われています。オペレーターは設定を調整する必要がなく、すぐに検査を開始できます。校正の確認はいたってシンプルです。オペレーターにシステムのセルフチェックを実行するよう、ソフトウェアが定期的に知らせます。セルフチェックは内蔵の粒子標準デバイスによって簡単に実行できます。
ユーザー権限管理ツール
ユーザー権限管理を行うことで、オペレーターが作業に集中しやすくなります。上級ユーザーは、経験の少ないユーザーが実行する機能を特定のものに絞って、基本的なワークフローに制限することができます。
ユーザー権限管理：（左）上級ユーザーはすべてのシステム設定にアクセスできるのに対し、（右）経験の少ないユーザーは基本的なワークフローに制限されています。
システムへのサンプル配置が簡単
もう一つの直感的機能は、容易なサンプル配置です。サンプルの前処理が終わったら、顕微鏡のステージにフィルターを置くだけです。使いやすいバヨネットロックでフィルターホルダーが固定されるので工具の必要はなく、固定されたメンブレンフィルターが伸びたりねじれたりすることもありません。その後の解析はすべてソフトウェア制御で実行されます。
単純なバヨネットロックでフィルターを顕微鏡に配置したら、その後の解析はすべて直感的なユーザーインタフェースで制御されます。
最大限の自動化
自動化によってあらゆるスキルレベルのユーザーが容易に解析を行えます。オペレーターがワークフローを開始すると、OLYMPUS CIX100システムは自動的にメンブレンフィルターをスキャンし、サンプルを解析します。選択された規格に従い、粒子のカウント、測定、分類を自動的に行います。
また、レボルバーから照明に至るすべてのハードウェアコンポーネントが、全自動でソフトウェア制御されます。自動化によって使いやすさが向上するだけでなく、ヒューマンエラーやサンプル汚染のリスクが最小限に抑えられます。
全自動のソフトウェア制御によって清浄度検査の実行が簡単になります。
また、粒子のライブ分類機能のおかげで、ユーザーは検査失敗時にいつでも処理を中断して、迅速に対処することができます。直接観察フィードバックには、設定限度やNOK全体の承認を超える粒子クラスが表示され、重大な曲名でもオペレーターをサポートします。必要に応じて、安全しきい値を超えるとすぐに警告信号音を発するように設定できます。
粒子のワンクリックレビュー
レビューステップはオペレーターを考慮して合理化されています。効率的に解析できるよう、データ、画像、結果が明確に整えられています。
まず最初に、すべての粒子、分類表、全体の清浄度コード、粒子の位置、使用した規格が一度に表示されます。また、検査データ全体の一覧表示を選択可能な各種ビューでも確認できます。
例えば、粒子画像は粒子のタイプ別に大きい順に並べられます。つまり、反射のあるすべての粒子を一度に表示することも、反射のないすべての粒子を別の画面で表示することもできます。
データのレビューをさらに容易にするため、コンタミネーションのサムネイル画像はそれぞれの位置とサイズにリンクしています。また、サムネイルはライブ画像にもリンクしており、後で解析する際に見やすくすることができます。サムネイルを選択すると、自動的にそのコンタミネーションに飛ぶことができます。
左： CIX100コンタミネーション解析システムを使用すると、最大粒子から最小粒子までを1画面に表示できます。右：各サムネイル画像の位置はライブ画像にリンクしており、選択するとすぐ自動的にこのコンタミネーションに飛ぶことができます。
ソフトウェアにはこのほかに、削除、分割、結合などの便利なツールがあり、データを簡単に修正できます。
規格準拠のワンクリックレポート作成
事前設定されたプロ仕様のテンプレートを使えば、レポート作成ステップは簡単です。ワンクリックするだけで、選択した工業用清浄度規格に従ったレポートが自動的に作成されます。必要に応じて、それをMicrosoft WordやPDFファイルにエクスポートできます。
レポートはメールでデータ共有しやすいようにサイズ変更も可能です。また、事前設定テンプレートをお客様の会社の規定に合わせてカスタマイズする必要があれば、テンプレート機能の変更も簡単にできます。

工業用清浄度検査のターンキーソリューション

直感的な機能は、OLYMPUS CIX100コンタミネーション解析システムが持つ特長のほんの一部にすぎません。このシステムは、再現性、規格準拠、データ管理、および高速な結果生成にも最適化されているため、ユーザーは粒子コンタミネーションに関する詳細な情報を提供し、工業用清浄度の高度な規格に対応することができます。