分析結果をハンドヘルド蛍光X線分析計(XRF)で評価する場合、正確性と精度の違いを理解しておくことが重要です。
精度とは、再現性の評定、つまり1つの測定結果が別のものと似通っている程度を意味します。 一方、正確性とは、測定結果が目標に達しているかどうかをいいます。 当然、どのような分析でも、優れた精度と正確性の両方が必要です。
ハンドヘルド蛍光X線分析計における正確性と精度について、さらに読み進めていきましょう。
精度の理解
ハンドヘルド蛍光X線分析計Vanta™は、精度(数学的にはシグマとして知られています)をディスプレイ上の+/-カラムに表示します。 精度は主にX線量の関数です。 測定回数を増やし、長期間で測定すれば、精度は向上します。 高いカウントレートの分析計(PIN検出器に代えてシリコンドリフト型X線検出器など)を使用することもできます。
このステンレス鋼321の検査結果で、Vanta分析計は2シグマで結果を計算しています。
正確性の理解
結果の正確性を変えるには、校正を調整する必要があります。 オリンパスでは、大部分の方法において平均測定値を補正するためのユーザー係数を提供しています。 いくつかの証明済み基準試料を分析するか、Vanta分析計を用いて信頼性の高いラボで測定された試料を分析し、傾向を判別してから係数を設定することをお勧めします。 単一ポイントに対する調整はリスクが高いです。
再現性の理解
機器メーカーとして弊社は、再現性を確保するため特定のモデルごとに各分析計を作成するよう努めています。 再現性が高ければ、どのモデルを使用しても、データの信頼性を確保できます。 高い再現性とは、2つの異なるVanta分析計を使って同じ試料を測定しても、まったく同じ結果を得るということです。
高い再現性によって、Vanta分析計のデータは検査間、分析計間で一貫性があります。
雑音をはねのける—XRFについてあらゆる事実を獲得
蛍光X線テクノロジーは理解しづらく、蛍光X線分析に関する誤った情報から、用途に最適な機器を選定するのが難しい場合があります。 最善の選択をするには、蛍光X線分析についてあらゆる事実を手に入れることが重要です。
蛍光X線分析の背後にある科学についての詳細は、当社独自のe-book「蛍光X線分析計:正しい結果を得るために」をご覧ください。 この本では、蛍光X線分析の基礎とテクノロジーに関する一般的な誤解についてわかりやすく説明しています。
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