2017年2月21日の記事の改訂
工業検査用途のフェーズドアレイ超音波テクノロジーの使用が広がっている状況に合わせて、オリンパスではお客様のニーズに対応するための取り組みに力を入れています。困難な用途用のカスタムフェーズドアレイ(PA)およびカスタムの従来型超音波探触子(UT)を開発するため、弊社は製造とエンジニアリングのリソースを拡張し続けています。
カスタム超音波探触子およびプローブ、専門家サービス
各カスタムプローブは、米国内で設計および製造され、弊社のエキスパートが直接、お客様や弊社のエンジニアリングチームと協業して、お客様の検査の課題やご要望に対するソリューションを見つけます。現在までに弊社は、製造、再生可能エネルギー、研究を含めた様々な業務用として、航空宇宙、発電、石油化学製品などの産業向けにカスタム超音波探触子およびフェーズドアレイプローブを設計し製造してきました。 弊社のカスタムプローブおよび探触子には、水浸型、マトリックス型、コンタクト型、ウェッジ一体型など多くの種類があります。複雑な形状のパーツまたはコンポーネントを扱う場合、領域およびサイズに関する様々な制約に対応するため、プローブおよびウェッジをカスタム設計できます。 |
弊社のインフォグラフィック「8つの簡単な質問」には、超音波探触子およびフェーズドアレイ プローブの様々なタイプがまとめられていますのでご覧ください。
発電産業における困難な課題の事例
沸騰水型原子炉(BWR)のノズルおよび部品は、全般的な腐食から疲労サイクルまで、様々な理由によって経年劣化することがあります。BWRには、検査の必要のあるノズルが多数あります。ノズルの種類には、給水、炉心スプレー、再循環、主蒸気、排水などがあります。
ノズル区画に亀裂が生じると、堅牢性の低下や放射能汚染が発生し、発電機の予定外のシャットダウンや壊滅的事故の原因となる可能性があります。ノズルの検査は、オーステナイト鋼との異材溶接、アクセスしにくい形状、高温、放射線量が原因で複雑になります。
非常に特殊な検査要件に独自のプローブ ソリューションで対応
お客様からは、プローブをホルダーに取り付ける方法についてのご要望や音響要件など、プローブに関するいくつかの仕様をご提供いただきました。それらの仕様をプローブの設計に取り込み、BWRのノズル内部の円周方向および軸方向をピッチキャッチ法で同時に検査するため、ばね式フェイズドアレイと固定具を作成しました。
また、TOFD(time-of-flight diffraction)用途のため、フェーズドアレイの代わりに従来型超音波を使用して、類似のプローブ設計も作成しました。弊社では、プローブ製品のカスタマイズによって、お客様から寄せられる高い水準のご期待に対応する合理的なアプローチを可能にしています。
お客様の仕様に対応し期待値を超えるプローブソリューション
弊社のもっとも大切な使命は、お客様のお役に立つことであり、それは既製の機器やプローブからカスタム製造ソリューションに至るまで一貫しています。検査の課題でお悩みですか?お問い合わせください。