OmniScan® MXUバージョン4.4ソフトウェアには、人気の高いDGSサイジング校正に対する大きな更新が含まれており、新たな利点を提供します。更新されたウィザードには複数の機能が追加されて、検査員が日常的に行う作業がスピードアップし、容易になります。こうした機能には、S-スキャン補正、標準的なリニアフェーズドアレイプローブとの互換性、あらゆるフォーカルロウに対応するDGS曲線、反射源1つのみを使う校正などがあります。
S-スキャン補正によるわかりやすい欠陥指示
この更新では、深さが補正されたS-スキャンを表示する機能が追加されたため、ユーザーはカラー補正されたフルS-スキャンを表示できます。従って、同じサイズの2つの反射源が、深さやA-スキャン振幅に関係なく同じS-スキャンカラーが表示されます(通常、オレンジ= 80%)。この機能を使用すれば、ユーザーはS-スキャンを見るだけで、より簡単に欠陥指示を見つけることができます。
S-スキャン補正オフ(左)と補正オン(右) |
あらゆるフォーカルロウに対応するDGS曲線DGS曲線は最初の検査角度に限定されず、計算されたすべてのフォーカルロウに対して利用できるようになりました。以前は、40~70°のセクタースキャンでは、45°、60°、70°に対する3つのDGS曲線のみが利用可能でした。現在は、同じセクタースキャンで各フォーカルロウに1つずつ、31のDGS曲線を利用できます。 | あらゆるフォーカルロウに対応するDGS曲線 |
1つの反射源で完全な校正
DGSサイジング法が特に便利なのは、1つの反射源のみで完全な校正が可能な点です。基準曲線は複数の基準反射源を使用して作成するのではなく、DGS図に基づいており、炭素鋼内の特定のビーム路程範囲全体で、複数の反射源サイズのエコー反応と減衰が予測されます。使用する反射源が1つのみであり、複数の反射源を持つ高価な校正ブロックは必要なく、校正ブロックの費用を抑えることができます。
OmniScan MX2またはOmniScan SX探傷器をすでにお持ちの方は、MXU 4.4ソフトウェアをダウンロードしてご利用いただけます。
これらの新しい機能のおかげで、溶接部と金属の完全性検査用にもう一つのツールが加わりました。
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