当社分析装置の市場開発部長であるPeter Faulknerを迎えて、自動車触媒リサイクルの最新の業界トレンドについてお話します。
Q: 自動車触媒はなぜ高価なのでしょうか?
A: 触媒コンバーターの製造メーカーは、一酸化炭素などの不完全燃焼生成物の排出を削減するために、独自の製法を開発しています。
触媒コンバーターの中核を成すのは、内部のセラミックハニカム構造であり、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)を含むウォッシュコートが施されています。 その他の有益な元素が含まれる場合もあります。
プラチナ、パラジウム、ロジウムは白金族金属(PGM)と呼ばれ、極めて高価です。 これらの金属は、有益な触媒特性に加えて耐摩耗性もあり、特にプラチナはジュエリー製造用の金属として高い人気があります。 高価なため、触媒コンバーターからこれらの金属をリサイクルすることが重要になります。
Q: リサイクルプロセスにおいて蛍光X線分析計をどのように使用しますか?
A: 蛍光X線分析計は、現場で材料の化学分析を行って、プラチナ、パラジウム、およびロジウムを識別することができます。 コンバータータイプの知識を併用し、ハンドヘルドデバイスで迅速に分類でき、分析結果が数秒で得られます。
Q: ウォッシュコートとは何ですか?
A: 触媒コンバーターは、触媒として機能するPGM添加剤とともに、アルミニウム酸化スケール(ウォッシュコートともいう)で塗装されており、製造過程でその他の元素も含まれます。 菫青石として知られるウォッシュコート基質を含むコンバーターは、自動車市場の約95%を占めています。
Q: 自動車触媒リサイクルにおいて、不正の問題はありますか?
A: ハンドヘルド蛍光X線分析計は、考え得るすべてのマトリクス効果や元素オーバーラップを考慮に入れて、一連の元素について最適化されています。 例えば、セレンとタンタルは、プラチナの値を偽って多く見せるために区別なく使用されています。 こうした行為は、蛍光X線分析計の濃度値について、元素のオーバーラップ特性を持つエネルギーによって判別を誤る場合があることを見越して行われています。 しかし、Vanta™分析計には、こうした不正を見抜くためのアルゴリズムが備わっています。
リサイクルプロセスにおけるハンドヘルド蛍光X線分析計の利点についての詳細は、オリンパスまでお問い合わせください。