2015年4月25日、現地時間の正午少し前、ネパールは巨大地震に襲われました。 この地震はマグニチュード7.8を記録し、建物崩壊などの甚大な被害を引き起こしました。 救助隊員が支援のために世界中からネパールに駆け付けました。
崩壊した建物は救助隊員に多くの困難をもたらしました。 ネパールに向かった救助隊員の中に、中国のボランティア救助チームがいました。 チームは出発に際して、中国にあるオリンパスの工業用内視鏡検査製品販売店の1つからIPLEX MX IIビデオスコープを借り受けました。 そのビデオスコープが役立つことを願いつつ、チームはネパール入りしました。
ネパールのカトマンズにおける地震被害 |
ネパールに到着した救助チームは、ただちに作業に入りました。 建物の多くが崩壊しましたが、たどり着くのが難しいがれきの空洞が生まれ、そこに救助を待つ人々がいる可能性がありました。 がれきを移動するのは困難かつ危険です。 コンクリートブロックは重く、そのエリアに重機を運び込むのは困難でした。 また、がれきを動かすと空間に崩落が起きる恐れがあり、閉じ込められている被災者に危険が及びます。 しかし、こうした空間にビデオスコープを用いることで、救助隊員は大量のがれきを動かすことなく生存者を捜索することができました。
IPLEX MX IIビデオスコープは小型ながら堅牢です。 救助隊員はがれきの内部にビデオスコープを容易に持ち込むことができました。 スコープ自体は直径6 mmに過ぎないため、小さな隙間や割れ目に差し入れて身動きできない人々を探すことが容易にできました。 明るいLED照明は空洞を照らし、救助隊員の生存者発見に役立ちました。
4月28日、がれきに埋もれた7歳の少女を見つけたチームは、ビデオスコープを使用してがれきを調べました。 少女の位置を把握すると、がれきに通ずる道筋が明らかになり、無事に少女を救助することができました。
これらのことから、オリンパス製品は産業用途に焦点を当てている一方で、人々の安全を確保するために検査用製品を活用するなど、その他の用途も多くあるということが明らかになりました。