当社の標準的なXRFデータ表示が出発点にすぎないことをご存じでしたか?
Vanta™ XRF分析計シリーズ用ソフトウェアでは、データ表示を強化するためにカスタマイズ可能なプラグインスクリプトを使用できるようになりました。プラグインスクリプトはXRFの結果を取得し、ロジックを適用して画面に結果を表示します。つまり、Vantaプラグインスクリプトは生データをすぐ使用できる結果に変えて、迅速で確信を持てる決定へと導きます。
では、XRF分析計のプラグインスクリプトは実際にどのように機能するのでしょうか。Vanta GX貴金属分析計を使用した以下の例を考えてみましょう。
XRFデータ表示に対してプラグインスクリプトが持つ力腕時計鑑定の例
質店、金の買い取り店、その他の貴金属商は、高級腕時計もよく扱います。腕時計が本物かどうかを確認する方法の1つに、腕時計バンドに使われている金属の品種判定があります。しかし、品種判定アルゴリズムは貴金属ソフトウェアパッケージに含まれていません。そこでEvidentのエンジニアは、以下の処理にプラグインスクリプトの知識を応用しました。
- XRFによる化学分析結果を取得
- その結果を、腕時計に使われている既知の品種の化学分析結果と比較
- 結果がそれらの仕様のいずれかに該当する場合は、画面上のメッセージに品種名を表示
プラグインスクリプトがXRF検査結果に作用し、合金品種の一致を表示
このカスタム品種の一致結果によって、質店は素材が本物であるかを手早くシームレスな方法で知ることができます。腕時計バンドの金属仕様を記憶したり調べたりする必要はありません。Vanta GX貴金属分析計にプラグインスクリプトを適用すれば、金、プラチナ、パラジウムの濃度表示にとどまらない価値が付加されます。
この例では貴金属分析計を取り上げましたが、Vantaプラグインスクリプトは、ハンドヘルドモデルやインラインXRFなど、VantaシリーズのどのXRF分析計にも適用できます。
XRFアプリケーション用プラグインスクリプトの作成
では、カスタムスクリプトはどのように作成されるのでしょうか。
当社のエンジニアは、一般的なプログラミング言語であるPythonでVantaプラグインスクリプトを作成しています。重要なのは、プラグインによって結果表示のカスタマイズが効率的かつ迅速になり、ベースソフトウェアの機能が開発されるのを待たずに済むということです。ですからプラグインスクリプトは非常に柔軟性のあるツールです。カスタマイズの可能性はPythonの能力よる制限があるだけです。
ご使用のXRF分析計に必要な類似の表示や独自の表示をお持ちの場合は、ご要望をお聞かせください。当社は、XRFアプリケーション用プラグインスクリプトの新たな興味深い活用法を引き続き模索していきます。
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