品質保証分野における国際見本市Controlは、QAに関する世界中の技術、製品、ソリューションのアイデアを交換する機会を毎年提供しています。 Controlを主催する見本市企業のSchallが、品質保証分野の重要な業界動向について、Evident EMEAのMarkus Fabich（工業用顕微鏡の戦略マーケティングマネージャー）と話をしました。
以下のインタビューでは、材料評価、コンタミモニタリング、その他の製造の重要分野に影響を与える最新のQA技術と手段について、Markusが詳しく説明します。
Q： 品質保証の見本市であるControlの重要性を、御社はどのように評価していますか？
Markus： ControlはEvidentにとって重要な展示会です。お客様との貴重なつながりを深め、お客様の生産量増加、欠陥率の低減、品質保証ニーズのさらなる理解、より優れた工程づくりを実現する手助けができる貴重な場といえます。
Control 2024のEvidentブース
Q： Controlのどのようなところを特に評価していますか？
Markus： Evidentは、オリンパス株式会社の子会社が2023年に独立企業として誕生した経緯を持ちます。これまで30年にわたり、Control への参加を重要視してきました。 訪れるたびに、出展者と訪問者の間に尽きることのない相互尊重が存在することが明らかで、 より高い品質基準への前進という共通の使命が明確に示されています。
さらに、この展覧会はいつも提供内容をさらによくしようと努力されていることが分かります。 アクセスしやすい会場から示唆に富んだ技術講演まで、Control見本市はたゆまぬ向上にご尽力されています。 このイベントは常に活気のある拠点として、QA関連の包括的な技術、製品、総合ソリューションを展示する、多様な分野の専門家や革新的プロバイダーが世界中から一堂に会します。
Q： 品質保証における現在の技術動向について教えていただけますか？
Markus： 業界が重大な変化の中にあることは明らかです。 かつては、効率、生産性、費用削減が重要な推進力として優先され、オペレーターはプロセスとシステムに適応することを課せられていました。 しかしデジタル技術、特にAIツールの出現は、すでにこれらのパフォーマンス指標を保証するレベルの自動化の到来を告げているといえます。 それでも、人による判断が依然として最終的な決定権を持つことはとても重要です。 品質保証の最も野心的な学習曲線が形づくられつつあるのはここです。つまり人の専門知識と先端技術の融合です。
これはよく言われる プロセスの多様化と合致します。 品質保証におけるチャレンジへの取り組みのためにたくさんの推進力となる要素を取り入れることで、Evidentは既存のソリューションのサポート態勢を継続するのと同時に、2024年からは新たなカスタマイズツールの開発を積極的に主導しています。 これらのツールは将来の優れた熟練オペレーターを支援することを目的としていて、身体的・精神的ストレスを緩和しつつ効率性とデータ駆動型プロセスを強化するものです。
Q： 現在、御社のQAの目玉として挙げるとすれば何でしょうか？
Markus： 当社では、QA手法をソフトウェアへと大きく転換しました。 PRECiV™ソフトウェアはイメージングと計測のプラットフォームという以上に、 理想的なQC/QAワークフローについての当社の信念を具現化したものです。 あらゆる固有のソリューションに包括的にAIを組み込んだだけでなく、最新のITセキュリティポリシーに準拠するよう厳密に検証されています。 高度な技術と最新のセキュリティ基準に合致したQC/QA状況を切り拓く、という当社の取り組みを反映した進化なのです。
その上、ガイド付きワークフローにより、マテリアルサイエンス分析を簡略化できます。 さまざまなマテリアルソリューションのオプションを、材料の定量化と評価に特化したワークフローとともに追加できます。 これらのソリューションにより、一般的な国際規格（ISO、ASTM、JIS、DIN）に準拠した解析を行って、製造工程の前後で材料の品質をチェックできます。
DSX1000デジタルマイクロスコープを使用して取得した半導体の3D画像。 画像はPRECiV DSX画像解析ソフトウェアに表示されています。
そのほかに、Evidentでは液体や製造部品の清浄度検査に適した専用のターンキーソリューションをご用意しています。 CIX100コンタミネーション解析システムでは、高水準の清浄度規格に準拠した、清浄度検査データの取得、処理、解析、およびドキュメント化が可能です。 あらゆる分野の製造工程において、粒子コンタミネーションはできるかぎり低く抑えて、製品に機能上の制限がないようにする必要があります。
製造部品の清浄度解析用のCIX100コンタミネーション解析システム
部品の清浄度は非常に重要であり、それを測定し評価する必要があります。 開発から品質管理まで、Evidentのコンタミネーション解析システムは、生産性向上に貢献します。 部品の清浄度規格に準拠するように設計され、ソフトウェアも直観的に操作できるので、検査プロセスの各ステップの対応に迷うことはありません。 作業の習熟度に関わらず、清浄度データの取得を迅速、簡単、かつ効率的に行えます。
Controlの展示ブースでは、これらを始めとするたくさんの製品をご紹介しました。 ブースを訪問された後も、当社のウェブサイトでさらに豊富な製品をご覧いただけます。
Evidentブースで展示されたARマイクロスコープ
Evidentブースで展示されたXRF分析計と探傷器
Q： 効率性、資源保護、持続性という製造の課題を克服するために、最新のQA手段はどの程度まで貢献できると思われますか？
Markus： QA手段は効率性、資源保護、持続性に多大な影響を与えるにもかかわらず、依然として過小評価されることがよくあります。 どんな組織でも不可欠となる品質保証は、計画、設計、製造/サービス提供、アフターサービスに関わります。 高品質な製品は、資源の保護や耐久性だけでなく、デリバリーの強化、全体的な安全性の向上、工程全体の管理の強化にも貢献します。
最新のQA手段は、業務の最適化と合理化を図るとともに、継続的な改善の文化を醸成することで、これらの製造の課題を自然に克服します。 最終的に、これらが絶え間なく進化する状況への適合、革新、そして成功を組織が成し遂げるための根幹をなし、さらなる持続可能性と未来の成功への道が切り開かれます。
このブログはControlが公開したインタビューからの抜粋です。 元の記事はこちらをご覧ください。
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