MX63/MX63Lは最大300mmサイズのウエハーや液晶パネル、電子基板などのサンプルが検査できる大型の顕微鏡です。さまざまなアプリケーションに対応するモジュールを組み合わせることでお客様に有益なシステムを提供することができます。さらにPRECiV画像解析ソフトウェアと組み合わせることで観察からレポート作成までのシームレスなワークフローを提供します。
従来の観察方法では見つけにくかった欠陥も、卓越した光学・イメージング技術で検出できます。MX63/MX63Lは、これまで工業用顕微鏡で用いられていた観察法を備えています。さらに、新開発の照明手法やPRECiVを使用することで、従来は不可能とされていた検査・評価を可能にします。
MX63/MX63Lなら、豊富なサポート機能やガイダンス機能を使えば初心者でも適切な観察条件で効率的な検査が行え、作業者ごとのバラつきも抑えることができます。顕微鏡を適切に操作するために必要だった専門的なトレーニングも不要です。
オリンパスは、長年積み重ねた光学技術と先進のソフトウエアによる画像技術を融合し、鮮明な画質と卓越した測定精度を提供します。
モジュール式システム設計により、サンプルやアプリケーションに応じたカスタマイズが可能です。
従来からある顕微鏡の多彩な観察法によって、お客様の多様なサンプルや検査目的に対応します。さらにMIX観察や落射・透過照明を同時点灯した観察など新たな観察法も利用可能なのでより目的に適した画像を取得することできます。
従来の観察方法では見つけにくかった欠陥も、高度な光学・イメージング技術で検出できます。MX63/MX63Lは、これまで工業用顕微鏡で用いられていた観察法を備えています。さらに、新開発の照明手法やPRECiVを使用することで、従来は不可能とされていた検査・評価を可能にします。
MX63/MX63LのMIX観察は、明視野や簡易偏光や蛍光などと暗視野の照明方法を組み合わせることで、従来にはない見えを実現します。また、暗視野照明は任意の4方向から照射でき、検査サンプル内の対象物をより効果的に強調できます。
ウエハーサンプル上の回路パターン
回路パターンの形状が不鮮明 | 回路パターンの色が分からない | 回路パターンの形状が鮮明で色の識別も可能 |
ウエハーサンプル上のフォトレジストの残渣
対象物の位置が特定できない | 対象物が不鮮明 | 対象物が鮮明でサンプル内の位置も容易に特定できる |
コンデンサー
リング照明がサンプル上に写りこんでいる | 部分的に点灯したリング照明をさまざまなアングルからサンプルに照射 | 各記録画像の良好な箇所をPRECiVで合成。照明の写りこみを効果的に除去 |
電動ステージがなくても、手動ステージのXYハンドルを動かすだけ画像貼合せが行えます。自動パターンマッチング方式を採用し、PRECiVでは驚くほどの速さで、顕微鏡の視野範囲を超えた広範囲の画像を作成できます。
硬貨のインスタントMIA(Multiple Image Alignment)画像
PRECiVを使うと、段差のある複雑な表面形状のサンプルも全面にフォーカスが合った画像を簡単に作成できます。上から下へ(または下から上へ)フォーカスハンドルを手で回すだけで、シャープな全焦点画像がリアルタイムでモニター上に作成され、保存できます。
ICチップ上のバンプ
独自の画像処理アルゴリズムにより、 露出時間を変えた複数枚の画像を自動的に取得し合成します。 ハレーションを抑えたりコントラストを強調したりできるため、ウエハーや液晶サンプル上の微細構造、プリント基板の観察などで威力を発揮します。
一部ハレーションを起こし見えづらい | HDRで暗部と明部の両方をクリアに観察できる | カラーフィルターの明るさで、TFTアレイ部分が見えない | HDRでTFTアレイ部分がクリアに浮かび上がっている |
計測は検査や品質管理では欠かせない機能です。PRECiVは計測機能をフルに装備、計測結果はすべて画像ファイルに保存されます。
さらに、オプションとして粒子解析などの特定用途向けの解析機能を用意しています。ガイダンス画面に従って操作するだけで、複雑な画像解析でも迷うことなく、素早く作業を実行できます。繰り返し作業も効率化でき、本来の検査作業に集中できます。
基本計測 (PCB上のパターン) | スローイングパワー計測(プリント基板上のスルーホールの切断面) | 自動計測 (ウエハー上のパターン) |
レポート作成には、画像取得や計測よりも多くの時間を費やしてしまうことがよくあります。PRECiVは、マウスを数回クリックするだけで洗練されたレポートを短時間で作成できます。レポートはMicrosoft WordやExcel、PowerPointへ直接出力が可能で、作成後も簡単に編集できます。さらに、取得した画像のデジタルズームや印刷倍率を指定できます。また、作成したレポートのファイルサイズは自動的に圧縮され、Eメール添付でデータ交換時もファイルサイズの心配がありません。
MX63/MX63LはSEMI S2/S8、CE、ULなどの国際規格・基準に準拠しているだけでなく、耐摩耗性に優れた素材とシールドされた構造の採用によってコンタミの発生を抑えます。さらに、効率化に貢献する豊富な機能で簡単、快適、安全に検査することができます。
MX63/MX63LにウエハーローダーAL120を取り付けることにより、半導体ウエハーをピンセットを使わずに安全にウエハーカセットから顕微鏡ステージへ搬送できます。表面・裏面マクロ検査と顕微鏡を用いたミクロ検査をスピーディーに行えます。
MX63+AL120( 200mm 仕様)
MX63/MX63Lは顕微鏡本体、鏡筒、ブレスシールドなどに帯電防止処理を施し、半導体ウエハーへの塵埃付着を防ぎます。ウエハー上での操作が不要な電動レボルバを標準装備しているのでクリーンでかつスピーディーな検査を実現します。倍率の切り替えも、本体のフロントパネルか画像解析ソフトウェア PRECiVで快適に行えます。
ブレスシールド(帯電防止タイプ) | 電動レボルバー |
MX63/MX63Lのステージはクラッチメカニズムを内蔵の粗動用ステージグリップと微動用XYハンドルを搭載しているので大きなサンプルでも素早く的確に観察位置へ移動できます。
鏡筒は幅広い可動域をもつティルティング機構と、対物レンズからアイポイントまでの距離を長く保つ設計を採用。大きなステージでも検査する人の体格や姿勢に関係なく快適に観察できます。
クラッチ内蔵のステージグリップ | ティルティング鏡筒 |
ウエハーホルダー、 ガラスプレート | サンプルサイズに応じて最大300mmまで対応したウエハーホルダーや、ガラスプレートなどを各種用意。 幅広い検査対象に柔軟に対応できます。 |
MX63/MX63Lなら、豊富なサポート機能やガイダンス機能を使えば初心者でも適切な観察条件で効率的な検査が行え、作業者ごとのバラつきも抑えることができます。顕微鏡を適切に操作するために必要だった専門的なトレーニングも不要です。
視野内に表示される格子パターンへピントを合わせればサンプルにもピントが合います。ベアウエハーやガラス、フィルムなどパターンがないサンプルで威力を発揮します。誤ってサンプルに対物レンズが衝突することを防止できます。
格子パターンでピント合わせ/ピントがあったら格子を非表示に/サンプルに簡単にピントが合います
ハードウェア設定は映した画像に保存させることが可能です。観察方法や明るさ、対物レンズといった観察条件はすべて記録できるので、その後の使用時や、他のユーザーが使用する際にも、簡単に条件を再現できます。常に同一の条件で検査できるので、信頼性の高い結果が得られます。
作業者ごとに設定がばらつく | 設定された観察条件を読み出し | どの作業者でも同じ設定で観察可能 |
使用頻度が高い、対物レンズ切替えボタンなどをフロントパネルの低い位置に配置しているので、検査中にフォーカスハンドルから手を離したり、接眼レンズから目を離す必要がありません。MIX照明の制御や、画像撮影も手元で操作できます。ハンドスイッチには観察法・対物レンズの表示やPRECiV画像解析ソフトウェアの機能を割り当てるボタンも装備しています。
操作性を追求したフロントパネル | コンパクトなハンドスイッチ | 画像撮像ボタン |
顕微鏡では倍率や観察法ごとに光量やASなどの設定は異なり、その度に適切な変更操作に手間取り再現できないことが課題でした。MX63/MX63Lならあらかじめ設定しておいた適切な光量やASに自動切り替え、本来の観察に集中できます。
ライトマネージャー
従来の照度 | 同じ光量のまま、倍率や観察方法を変えると観察に不適切 |
ライトマネージャー | 倍率や観察方法に応じて、あらかじめ設定された適切な光量に自動切り替え |
AS設定
AS最大:高解像 | AS最小:焦点深度が深く高コントラストな画像 |
当社は、長年積み重ねた光学技術と先進のソフトウェアによる画像技術を融合し、鮮明な画質と卓越した測定精度を提供します。
対物レンズは顕微鏡の性能にとって非常に重要な要素です。
MXPLFLN対物レンズは、開口数と作動距離の最大化が相反することなく共存する設計で、落射照明イメージング用のMPLFLNシリーズにおける落射照明イメージングに、更なる拡張性をもたらします。通常、解像度が高い20倍および50倍のレンズは作動距離が短いため、対物レンズを切り替える際に、サンプルあるいは対物レンズを、接触を避けるために位置を調整する手間が発生します。 MXPLFLNシリーズは3mmの作動距離を備えているため、対物レンズがサンプルに接触するリスクを軽減し、より迅速な検査を可能にします。
開口数(NA)や作動距離(W.D.)などが同じ仕様の対物レンズを使用しても、光学性能のバラつきにより、画像や測定結果が変わってしまうことがあります。MX63/MX63Lで使われる高倍率のUIS2対物レンズは、光学性能の重要な要素である「収差」を極限まで減らすよう、波面収差をコントロールしています。このため従来品に比べて精度の高い安定した検査結果が得られます。
不良な波面 | 良好な波面 (UIS2対物レンズ) |
高輝度な白色LED光源で、落射および透過照明観察が可能です。LED照明は観察時の明るさを変えても、画像の色合いが変わらないため、つねに鮮明な画像を得ることができます。また、LEDは発熱が小さく長寿命のためコストも抑えられ、さらにランプ交換の手間も少なくなります。
明るさにより色合いが変わる
明るさによって色合いが変わらず、ハロゲンランプよりクリアな色合いで観察可能
※画像はすべて自動露出にて取得
PRECiVでは、専用の校正サンプルを用い、スケールの目盛りを自動的に多点で検出して平均値を計算することで、倍率を高精度に校正できます。さらに、個人差によるバラツキも排除し、計測の信頼性を高めます。定期的な校正作業が必要な場合も、作業者のその日の疲労具合に左右されず、毎回安定した倍率で校正できます。
PRECiVでは、サンプルの特性による微小な輝度ムラがライブ画像で気になる場合、一様な明るさとなるように補正処理できます。また、より高精度なしきい値設定を行う各種画像処理においても威力を発揮します。
半導体ウエハー(二値化処理画像)
シェーディング補正により、観察エリア全体が鮮明に見える
MX63/MX63Lは、落射・透過照明を利用できます。さらに工業用途で必要とされる観察法(明視野、暗視野、微分干渉、MIX、簡易偏光、蛍光、IR、透過明視野)を利用できます。
MX63は200mm、MX63Lでは300mmまでの半導体ウエハーをカバー。フットプリントを抑えた、省スペース化も実現。
MX63 | MX63L |
赤外(IR)光によって、可視光を通さない実装されたICチップなどの内部観察ができます。また、可視域から赤外域まで収差補正した5X~100Xの対物レンズを、ラインアップとして揃えています。特に20X以上の対物レンズでは、観察対象物を覆うシリコン層によって生じる収差を補正環によって補正し、クリアな像を得ることができます。
IR対物レンズ | 収差補正なし | 収差補正あり |
従来からある顕微鏡の多彩な観察法によって、お客様の多様なサンプルや検査目的に対応します。さらにMIX観察や落射・透過照明を同時点灯した観察など新たな観察法も利用可能なのでより目的に適した画像を取得することができます。
ウエハー裏面から見たボンディングパッド(IR観察)
赤外(IR)光によって、可視光を通さない実装されたICチップなどの内部観察ができます。
フィルム素材(明視野観察 / 偏光観察)
偏光を利用して、サンプルの複屈折の特性を鮮やかな干渉色として観察できます。干渉色はサンプルを回転させることにより、そのサンプル固有の性質で変化します。フィルムなどの透過サンプル、液晶や半導体材料などの観察に適しています。
ハードディスク(明視野観察 / 微分干渉観察)
明視野観察では見えない数nmレベルの微小段差にコントラストをつけることにより、立体的に可視化する観察方法です。サンプルの特性に応じて適切な解像度とコントラストが得られるよう、3種類の微分干渉プリズムを用意しています。ハードディスク表面、ウエハー研磨表面の異物やキズの検査などに適しています。
ウエハー上のパターン (暗視野観察 / MIX:明視野+暗視野観察)
照明光をサンプル斜め方向から当てることで、表面の段差により発生する散乱光・回折光を観察します。光学顕微鏡の分解能をはるかに超える小さなキズや欠陥の存在を認識でき、サンプル表面の微細なキズや欠陥の検出、ウエハーなど鏡面の表面検査に適した観察方法です。
※明暗視野のMIX観察を利用すれば、ウエハーの色情報とパターン形状を同時に鮮明な画像として観察できます。
ウエハー上の異物(蛍光観察 / MIX:蛍光+暗視野観察)
ある波長域の励起光を照射し、サンプルから発する蛍光を観察します。ウエハー表面の異物検出、レジスト残渣、蛍光探傷法によるマイクロクラック検出などに有効です。可視光から近赤外光までをムラなく観察できるように色収差補正したアポクロマートタイプの水銀光源も用意しています。
※蛍光+暗視野のMIX観察を利用すれば、ウエハー上のパターン形状と蛍光観察で検出可能な異物を同時に鮮明な画像として観察できます。
LCDパネル(透過観察 / MIX:透過+落射観察(同時点灯))
液晶カラーフィルターや透明プラスチック、ガラス素材など、光を透過するサンプルに適した観察法です。明視野、偏光に対応可能です。
※透過と落斜の照明を同時に点灯する観察法を利用すれば、LCDパネルのパターン形状とフィルターカラーを同時に鮮明な画像として観察できます。
MX63 | MX63L | ||
光学系 | UIS2光学系システム(無限遠補正) | ||
本体 | 落射照明系 |
落射照明 白色LED(ライトマネージャー機能付き)、12V 100Wハロゲンランプ、100W水銀ランプ、ライトガイド照明光源
明視野/暗視野/ミラーユニット(※オプション)、マニュアル切替方式のコード機能付き(明視野・暗視野・ミラーユニットのいずれが選択されているかセンサーが検知)※任意のミラーユニットを追加可能 電動開口絞り内蔵(対物レンズ毎プリセット、暗視野時自動開放) オプション:フォーカスエイド機能 観察法:明視野、暗視野、微分干渉(DIC)※1、簡易偏光※1、蛍光※1、IR観察 、MIX(4分割照明)※2 ※1 ミラーユニットはオプション、※2 MIX観察ユニット組み合わせ時 | |
透過照明系 |
透過照明ユニット
MX-TILLA、MX-TILLBを組み合わせることで可能 コンデンサー(NA0.5)、開口絞り付き: MX-TILLA コンデンサー(NA0.6)、開口絞り、視野絞り付き: MX-TILLB 光源ユニット: LG-LSLED (LED光源) ライトガイド: LG-SF 観察法: 明視野、簡易偏光 | ||
焦準部 |
ストローク: 32mm
微動ハンドル1回転の移動量: 100μm 微動ハンドルの最小目盛り: 1μm 粗動ハンドル上限ストッパー機能付き、粗動ハンドル重さ調節機能付き | ||
最大積載質量(ステージ、ホルダ類含む) | 8kg | 15kg | |
鏡筒 | 広視野(視野数22mm) |
正立三眼鏡筒: U-ETR4
正立ティルティング三眼鏡筒: U-TTR-2 倒立三眼鏡筒: U-TR30-2、U-TR30IR(赤外観察用) 倒立双眼鏡筒: U-BI30-2 倒立ティルティング双眼鏡筒: U-TBI30 | |
超広視野(視野数26.5mm) |
正立ティルティング三眼鏡筒: MX-SWETTR
正立ティルティング三眼鏡筒: U-SWETTR-5 倒立三眼鏡筒: U-SWTR-3 | ||
電動レボルバー | 明視野用 | ||
ステージ | クラッチ機構付き 共軸右下ハンドル: MX-SIC8R |
クラッチ機能付き 共軸右下ハンドル: MX-SIC1412R2
ストローク: 356×305mm 透過照明範囲: 356×284mm | |
質量 | 約35.6kg(鏡体:約26kg) | 約44kg(鏡体:約28.5kg) |
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