工業用鉛含有塗料の分析用Vantaハンドヘルド蛍光X線分析計*

高速かつ正確な鉛含有塗料検査

鉛含有塗料（LBP）の検査において、Vantaハンドヘルド蛍光X線分析計（XRF）は測定精度と検査業務野の生産性を実現します。ほとんどの検査は3秒以内で済み、長くても通常は10秒を超えることはありません。

Vantaハンドヘルド蛍光X線分析計は、速く、非破壊的にその場で検査できる機能により、鉛（Pb）の迅速なスクリーニングを行います。そのため、粉砕、切断、塗装を行う前に、Vanta分析計で鉛をスクリーニングできます。また、作業場の清掃後に分析計でチェックすることもできます。

以下の表は、工業用鉛含有塗料検査における精度データを示しています。ここで、対策レベルの範囲は1.0 mg/cm2程度、検査時間は10秒未満です。

求められる再現性

鉛が表面上にあっても埋め込まれていても、0.3 mg/cm2の標準試験片検査における一般的な結果のばらつきは良好です。検査時間が長いほどばらつきは少なくなります。

LBP試料タイプ	表面	埋め込み（12層のブランク塗装）
3秒検査	0.031	0.037
10秒検査	0.017	0.027

ほとんどの塗料基材について、Vanta分析計は3秒以内に高速かつ正確な検査結果を表示します。分析が困難な塗料基材をスペクトル解析によって識別する場合は、精度と信頼性の高い分析にするために検査時間を延長できます。

Vanta ハンドヘルド蛍光X線分析計により鉛含有塗料を高速、正確、非破壊的に検査

鉛含有塗料用のVantaハンドヘルド蛍光X線分析計では、被検部の潜在的な鉛の危険レベルをその場で判別できます。木材、石こう、乾式壁、スタッコ、コンクリート、れんが、軽量コンクリート、鉄鋼などさまざまな材料の表面に鉛含有塗料が存在するかどうかを判別するのに最適です。

修繕、修復、塗装の前に鉛の含有結果をすばやく入手しましょう。

X線管による鉛含有塗料の蛍光X線分析

Vantaハンドヘルド蛍光X線分析計は、X線管を線源として使用します。これに対して、放射線同位体を線源とする装置は速度が遅く、また、経時減衰があるために線源の頻繁な補充や工場での再校正を必要とします。
VantaのX線管の出力はその使用寿命を通して一定であるため、検査精度と速度が変動しません。立ち上がりが速く、その速度は低下しません。
X線管を使用する分析計では、危険な放射性同位体の運用に伴う企業責任という問題が発生しません。
Vantaハンドヘルド蛍光X線分析計は軽量で信頼性が高く、人間工学に基づいて設計されています。
全体としての運用コストが低いこともVantaハンドヘルド蛍光X線分析計の利点です。線源補充や半年ごとの放射線漏れ試験、放射性物質の廃棄コスト、試験時間が経時的に長くなるといった問題が発生しません。

鉛含有塗料の規格適合性および健康被害

鉛含有塗料が使用された1978年以前の建築物の鉛に関する健康被害は十分に実証されています。鉛の規制は国によって異なり、都市によっても異なります。規制への準拠を確実にするための鉛測定技術や装置が整ったラボでも、迅速にその場ですぐ検査結果を提供することはできません。また、ラボはコストが高く時間もかかります。

Vantaハンドヘルド蛍光X線分析計では検査時間が大幅に短縮されるため、さまざまな塗装面に対して1日に数百回もの検査が可能です。数秒以内に鉛を検出し、表面エリアの濃度として、あるいはプリセット値を基準に陽性 / 陰性として結果を報告することができます（ポータブル蛍光X線分析計による鉛含有塗料表面の分析にはNIST標準試験片が使用可能です）。