デジタルマイクロスコープとは？

作者 Robert Bellinger - 2019年 8月 27日

あなたに研究室で作業した経験があれば、光学顕微鏡が、接眼レンズと対物レンズを使って小さなものを拡大するということをご存じでしょう。しかし技術の進歩に伴い、デジタルマイクロスコープがますます普及しています。本日のブログ投稿では、デジタルマイクロスコープとは何かを説明し、どのように機能するのかを探り、これを使うことの利点について検討し、アプリケーションの一部を紹介します。最もよくある質問のいくつかにお答えします。

デジタルマイクロスコープとは何か？

簡単に言えば、デジタルマイクロスコープとは、接眼レンズの代わりにデジタルカメラを使う顕微鏡のことです。デジタルマイクロスコープはコンピューター用モニターに接続して、結果をリアルタイムに表示します。

デジタルマイクロスコープはどのように動作するのか？

デジタルマイクロスコープは、光学部品とデジタルカメラを使って取り込んだ画像をコンピューター用モニターに出力します。その構造の複雑さは、簡素なハンドヘルドタイプから、多様な観察方法と測定機能を提供する先進的システムまで様々です。多くのデジタルマイクロスコープは、先進的なタスクを実行できるコンピューターソフトウェアを使用しています。例えば、このソフトウェアの中には、映像記録、画像調整、映像編集、3Dサンプルの分析、測定の実行、レポート作成の機能を備えているものもあります。

デジタルマイクロスコープを使用することにはどんな利点があるか？

デジタルマイクロスコープは光学顕微鏡と同じ作業を実行できるうえに、それ以外の利点もあります。ここで6つの例を挙げてみます。

コラボレーション：デジタルマイクロスコープは画面上に画像を表示するので、同僚と情報共有することが簡単です。
快適さ：接眼レンズ越しに何時間も観察した日々は過去のものです。その代わり、快適な背筋を伸ばした姿勢で座ったまま、モニター表示上のサンプルを観察することができます。これにより、作業環境はより人間工学的なものになります。
拡大倍率：デジタルマイクロスコープの中には、多くの光学顕微鏡よりも拡大倍率の高いものがあります。その理由は、デジタルマイクロスコープでは使用しているコンピューターモニターの大きさで拡大倍率が決まるためです。一方、光学顕微鏡では、レンズの拡大倍率に接眼レンズの拡大倍率を乗算して拡大倍率が決定されます。例えば、当社のデジタルマイクロスコープDSX1000は、光学ズームで20倍～7000倍の拡大倍率を実現しているため、従来式のデジタルズーミングを使った場合よりもサンプルに接近して観察し、高品質のデジタル画像を取り込むことができます。
より高画質：デジタルマイクロスコープはカメラに直接画像を投影できるので、質の高い画像が得られます。その他の機能、例えばグレアを減らすアンチハレーション、コントラストと色の深みを改善するハイダイナミックレンジ（HDR）、視野を超えて全焦点画像を生成する能力、配向照明オプションなどにより、接眼レンズを通して視覚化するよりも豊富な画像テクスチャーと、広範囲にわたるアプリケーションに対応できる優れたフレキシビリティーが得られます。
画像の保存：デジタルマイクロスコープで撮影した画像は、コンピューターのハードディスクや記憶装置に保存することができます。そのため、ユーザーは画像を参照したり検討したりして、詳細なレポートを作成することができます。
簡単な操作：デジタルマイクロスコープのほうが、従来の光学顕微鏡よりも操作が簡単な場合が多いと言えます。このため、より迅速かつ容易に作業を開始できるようになります。